レポート(2)
問題1
D-D核融合では重水素イオンが原子核の半径程度(10-15m)まで
近接する必要がある。このために重水素イオンが持つべき運動エネルギー
mv2/2はいくらぐらい必要か?
問題2
(a) 磁場(磁界)Hと磁束密度Bについて、定義や違いがわかるように簡潔に対比して説明せよ。
(b) 磁石の上に置かれた紙に撒かれた鉄粉が描くのは磁力線か、磁束線か?
また、低エネルギーの電子が巻きついて運動するのは磁力線か、磁束線か?
いずれも、根拠を挙げて解答せよ。
問題3
x軸上に間隔rで並べた磁石1と磁石2の磁気モーメントを共に
pm=qmdとする。
(a) 磁石1のN極(x=d/2)と磁石2のS極(x=r-d/2)の
間に働く磁力をクーロンの法則から計算せよ。
(b) (1+x)-2=1-2x+3x3-4x4の近似を使って
磁石1と磁石2の間に働く力を計算せよ。
この力は磁石の間隔rの何乗に比例して減少するか?
問題4
11/30に行った中間試験の問題1〜3の内1つを選び、返却された解答用紙や
授業中の解説などを参考にして
再回答して提出せよ。中間試験の解答に赤字で記された問題点や質問に
対応していない解答の評点は、極めて低くなるので注意すること。
注意
解答は、全てこちらの用紙をプリントアウトし、
氏名などを記入して、手書きすること。ワープロ作成やルーズリーフや市販の
レポート用紙の使用は不可とする。
枚数の制限は無いが、裏面への記入は無効とする(評価しない)。
複数枚の解答用紙にはページ番号の記入をすること。全体を
ホッチキスなどで留めることは固く禁止する。
友人に教えてもらうことは構わないが、必ず自分で考えた
結果を提出すること。教える側も安易に自分の解答を見せないこと。
極端に類似の(丸写しの)レポートがあれば、どちらも0点と
評価するので注意すること。
用語の説明では、単なる言い換えは問題外。読んだ人が頭をひねるような
複雑な長文や安易な指示語、接続語は避けること。
証明問題では
単なる式変形ではなく、その式がどのような物理的意味をもつ式であるかを
説明しながら記述を進めること。
(電荷密度や誘電率の単位を考慮し、等式の両辺や加減している項の次元や単位が
同じであることを常にチェックせよ。
中間試験で大幅減点を受けたものは
こちらを
一読すること。
)
最終提出期限は1/11の授業開始時とする。それ以前の提出も歓迎する。
ヒント
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問題1
重水素の初期運動エネルギーが、最近接時の静電エネルギー(電荷と静電ポテンシャルの積)
に等しいことを用いよ。
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問題2
2つの専門用語の類似点と相違点がわかるように解答すること。
(導体と誘電体、内部での電場の有無、ベクトルかスカラーか、など。)
単位の異なる物理量を同じものと混同してはならない。
文章の内容だけでなく、解答のレイアウトにも工夫を凝らすこと。
図、表、式を効果的に使って分かりやすい文書に仕上げること。
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問題3
磁荷の組合せが4種類あることを見落とさないこと。
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問題4
再提出する問題番号を最初に明示すること。
また、出題意図に
反したもの、読みずらいものは当然評価が厳しくなるので、
自分の解答は何度も見直し、最善のものを提出するように。
(last modified at 14th Dec. 2016)