レポート(1)


問題1

2019年度の定義改定の前後で1クーロンの定義がどのように変わったかを簡潔に200文字以内で簡潔に説明せよ。

問題2

オープンスペースなどのパソコンを利用して、xy平面(z=0)上で 以下の3通りの点電荷群の作る電位の等高線を描き、プリントアウトして提出せよ。
(a) (0.71、0.71)にある正の点電荷
(b) (a)に原点に対称の位置 (-0.71、-0.71)に絶対値の等しい負の点電荷を追加した 点電荷群(電気双極子)
(c) (b)の電荷群の近くにさらに電荷量の小さな正の点電荷を1個、 任意の位置に追加した点電荷群。
(下のサンプル図、3つの点電荷(正1負2)、を参照のこと。)

potential contour

問題3

静電場は3次元のベクトル量で向きと大きさを持っている。 これらを完全に決定するためには、3つの独立な方向の成分の大きさを決定する 必要がある。そのためには、他の力との釣り合いを利用する方法と 何らかのトレーサーの運動を追跡する方法のいずれかを用いることができる。 いずれかの原理に基づいた計測法を提案し、 技術的な問題点を論ぜよ。


注意

解答は、全てこちらの用紙をプリントアウトし、 学籍番号などを記入して、手書きすること。ワープロ作成やルーズリーフや市販の レポート用紙の使用は不可とする。 問題2のグラフは、いったん印刷したものは解答用紙へのはりつけてもよい。 (全レポートを ホッチキスなどで留めることは固く禁止する)。 複数ページになる場合も同じ用紙を使用して、ページ番号を必ず追記しておくこと。 裏面への記載は評価しないので注意すること。

問題2の等高線のとり方や第3電荷の相対的大きさの指定値は 無限に存在するはずである。また、問題1や3には 各人の文章力が関与してくる ので、 そっくりのレポートが複数提出された場合は、 コピー物と判断して全て無効とする。(零点とする。)

友人にヒントを教えてもらうことは構わないが、必ず友人のものとは違いの有る 結果を提出すること。また、友人にサンプルプログラム等を提供する場合にも、自分がレポート 作成に使用したものとは 変えたものを渡すこと。

提出期限は10/30の授業開始時とする。 それ以降の提出も認めるが評点は(当然ながら)下がる。


問題1のヒント

厳密な定義式は調べれば見つかるかもしれないが、 ここではそれを要約することを求めている


問題2のヒント

オープンスペースのパソコンにはプログラムを組まなくても 等高線を作成できるソフトがいくつかインストールされている。

Excelを使った場合、電荷の位置の選び方によっては、分布図が非物理的な振る舞いを示すことが 起こりうるが、そのような場合はソフトの操作を工夫し合理的な分布に近づけること。


問題3のヒント

力の釣り合いを利用する場合には、どのような力と釣り合わせるかを、 トレーサーを利用する場合には、何をトレーサーにするかが 具体的に示されねばならない。

よく教科書などに「1クーロンの電荷を用意して」という記述が見られるが 具体的な電荷の計測法も示さないと、この問題の解答としては不十分である。

また、市販の計測器を用いると提案するのであれば、 その測定原理の説明も添えないと レポートの解答としてはやはり不完全である。


(last modified at 7th Oct. 2019)