レポート(1)


問題1

2019年度の定義改定の前後で1クーロンの定義がどのように変わったかを簡潔に200文字以内で簡潔に説明せよ。

問題2

電荷量q0= +1 × 10-7 C および -q0= -1 × 10-7 C の正負の電荷が 間隔d=0.1 m だけ離れた固定された電気双極子を考える。
(a) 正負の電荷を固定するのにはどの程度の力が必要か?
(b) この電気双極子をx軸方向に原点に固定し、無限遠点からxy平面上で 電荷量qt= 1 × 10-8 C の試験電荷を点(xt.yt.zt)に近づける。 試験電荷に与えなければならないエネルギーはいくらか?
(c) 最終的に試験電荷が電気双極子から受ける力のベクトルは どのような値となるか?
(d)最終的に試験電荷が感じる電場がx軸となす角度はいくらか?
(注)(b)-(d)において、aを学籍番号の下2桁(単位はcm)として、 xt=a cos(0.02 π a), yt=a sin(0.02 π a), zt=0とせよ。

問題3

静電場は3次元のベクトル量で向きと大きさを持っている。 その向きは、何らかのトレーサー(試験電荷)に働く静電気力を 測定する(力の釣り合いまたはトレーサーの運動を利用する)ことで 容易に決定できる。
(a) これに対して、電場の大きさを決定するのはずっと困難である。 その理由について考察せよ。
(b) 電子ビームをトレーサーとして用いた場合の、利点や工夫すべき点を 述べよ。


注意

解答は、全てこちらの用紙をダウンロードし、 学籍番号などを記入して、ワープロ作成し、印刷して提出すること。 ページ数は最大3ページとし、裏面への記載は評価しないので注意すること。 全てのページに学籍番号とページ番号を必ず追記しておくこと。 (全ページを ホッチキスなどで留めて提出することは固く禁止する。)

提出期限は10/28の授業開始時とする。 病欠等の場合は個別に対応する。


問題1のヒント

厳密な定義式はインターネットを調べれば見つかるかもしれないが、説明型の問題では それを適切に自分の言葉で要約することを求めている。


問題2のヒント

計算型の問題であるので、始めに使う数式を示し、式中の文字に代入する 数値を単位も含めてきちんと吟味する必要がある。

この問題では、講義中に説明した電気双極子の式を使ってもよいし、 点電荷群の問題としても計算できる。


問題3のヒント

力の釣り合いを利用する場合には、どのような力と釣り合わせるか、 何をトレーサーにするか等が 具体的に示されねばならない。

よく教科書などに「1クーロンの電荷を用意して」という記述が見られるが 具体的な電荷の計測法も示さないと、この問題の解答としては不十分である。


(last modified at 7th Oct. 2020)