原子力エネルギー工学特論レポート(3)
問題
以下の設問に解答せよ。
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問題1
最新トピックの参考資料でも触れられていた、放射性物質の閉じ込めのための発電用原子炉の多重障壁を簡潔に説明せよ。
また、これに関連して、核融合炉発電システムのトリチウムの多重障壁について問題点を提案せよ。
(注意) 方法を規定する多重防護と混同してはならない。
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問題2
講義資料7で見たように、
ITERのダイバーター板材料として選ばれたタングステンは ヘリウムイオンの照射を受けてファズ(fuzz)と呼ばれる 樹状構造を形成することが見出された。これは、炉設計の上からは問題であるが、新しい機能性材料を生み出す
という可能性が指摘されている。
ファズを生じたタングステンの物理特性と、それを利用した応用例について要約せよ。
(ヒント) ヘリウムイオン照射を受けたタングステンは黒く見える。
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問題3
講義資料7では、核融合炉での発生エネルギーを検討したが、
講義資料5で照会したマイナーアクチノイドの分離変換プロセスなどに
核融合中性子を積極的に利用する可能性について考えよう。
(a)
炉心プラズマの実効体積(核融合反応が起る高温領域の体積)を100 m3,
その領域の電子数密度を 1020 m-3, イオン温度を 10 keV
とするとき、1秒当たりの中性子発生数を計算せよ。ただし、10 keVでの
核融合反応率は
DT反応で < σ v > = 8 × 10-23 m3/s、
DD反応で < σ v > = 3 × 10-25 m3/s、
を用いること。
(b)
プラズマ密度が変わらない条件下で、中性子発生量を増やすのには
どのような工夫が考えられるか?
注意
解答は、こちらの用紙を
プリントアウトし、ワープロを使って作成し、3ページのpdfファイルに変換し、
電子メールの添付ファイルとして提出せよ。
提出先のメールアドレスおよび受付期間は、別途アナウンスする。
なお、提出メールの件名は「2210106001月1コマ(レポート3)」添付するファイル名は
2210106001_anet3.pdfの様に自分の学籍番号(例では2210106001
としている)を入れておくこと。この指示を守らない場合は、減点対象とする。
回答内容に不備があれば、個別に再提出を求める場合がある。受付期間内に提出された
メール+添付ファイルの内、最新のものを評価の対象とする。
レポートの内容、提出法等の質問はメールではなく、授業支援システムの
フォーラムに、学籍番号を明記し(氏名は不要)投稿せよ。
個人や友人間で判断した変更は、先に記載した様に、減点対象になる。
友人にヒントなどを教えてもらうことは構わないが、必ず自分で考えた
結果を提出すること。極端に類似の(丸写しの)レポートがあれば、全て0点と
評価するので注意すること。
(last modified at 30th June 2021)