原子力エネルギー工学特論レポート(3)
問題
以下の設問に解答せよ。
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問題1
(a) 核融合炉における臨界条件、ローソン条件、自己点火条件の違いを説明せよ。
(b) 核融合パワー密度
PNF=(n/2)2<σv> EF
及び、制動放射による放射パワー密度PR=PBSが等しくなるおよその温度を
計算せよ。ただし、イオンと電子の密度、温度は共に等しいとする。
(c) ローソンダイアグラムを作成し、別紙に印刷せよ。(名前、学籍番号も記入すること。)
ヒント:PBSについては、宮本の教科書に
PBS=1.5 × 10-38 Z2 ne ni
(Te/e)1/2 [W/m3]
という公式が与えられている。ここで、Te/eはeV単位の電子温度、nはm-3単位の密度、
Zはイオンの電荷数。
また、核融合反応率<σv>については、プラズマ核融合学会誌に
近似公式が掲載されている。
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問題2
磁場閉じ込め核融合の主流はITERに代表されるトカマクである。
これに対し、ヘリカル型と総称される閉じ込め方式の特徴と
トカマクに比べての利点を、工学設計の観点から説明せよ。
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問題3
アメリカは原爆開発の時代から基礎データを集めて、シミュレーション計算で
設計の最適化を行ってきた。他方、中国はリニアモーターカーに代表されるように
良さそうなものはとりあえず作ると言う風潮が見られる。翻って、今後日本の
核融合炉開発はどのような方針で、人材を確保し継続すべきかを自由に論ぜよ。
注意
解答は、こちらの用紙をプリントアウトし、
氏名などを記入して、手書きすること。ワープロ作成やルーズリーフや市販の
レポート用紙の使用は不可とする。1ページを原則とするが、必要であれば
追加ページを認める。ただし、裏面への記入は無効とする(評価しない)。
複数枚の解答用紙全体を
ホッチキスなどで留めることは固く禁止する。(クリップ留めは良い。)
友人にヒントなどを教えてもらうことは構わないが、必ず自分で考えた
結果を提出すること。極端に類似の(丸写しの)レポートがあれば、全て0点と
評価するので注意すること。
レポート受付は原則月曜1コマの授業終了時とする。
最終提出期限は8/5とする。それ以前の提出も歓迎する。
(last modified at 8th July 2013)