原子力エネルギー工学特論レポート(2)
問題
以下の設問に解答せよ。
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問題1
ガス冷却炉の伝熱問題を考える。ガス冷却材は
内径a、外径bの被覆管に覆われた燃料棒の軸方向に流れるとする。
冷却材チャンネルの長さをL、チャンネル軸に沿ってz座標をとり、入口をz=-L/2とする。
(a) 被覆材の表面熱流束密度は、中性子束や発熱密度(あるいは断面積分した発熱線密度)と同じ
z依存性を持ち、q(z)=q0 cos (πz/Le)
と表わされるとする。ここで、Leは中性子の外挿距離を含めた
燃料棒の長さである。1チャンネルでの総発熱量をPとすると、チャンネル中央での
熱流束密度q0はどのような式で表わされるか?
(b) チャンネルに沿ってdz移動したときの冷却材温度Tfの増分は、
c w dTf = 2 π b q(z) dzを満足する。
ここで、cは冷却材の比熱、wは質量流量である。
Tf(z)の関数形を求めよ。
(c) 被覆材表面での熱伝達係数αが一様だとすると、
Ts - Tfはq(z)と同じ関数形を持つ。
この時、
Ts(z)の関数形を求めよ。
(d) 前問の結果を用いて、
Tsが最大となるzを求め、
その値が、冷却材の流量及び熱伝達量とともにどのように変化するかを
論じよ。また、
Tf(z)とTs(z)の関数形を1枚の
グラフとして図示し、その違いを示せ。
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問題2
PWRなどで代表される
動力炉では酸化物ペレット、
材料試験炉などの研究炉では金属合金のウラン燃料が 使われる事が多い。
各タイプの原子炉の特徴をふまえて、
動力炉と研究炉のそれぞれについて、各々の型の燃料の利点と問題点を要約せよ。
(ヒント) 各炉形のそれぞれの目的(講義資料4を参照)を考え、燃料を含めた炉心構成要素に要求される性質を検討せよ。
注意
解答は、こちらの用紙を
プリントアウトし、ワープロを使って作成し、3ページ以内のpdfファイルに変換し、
授業支援システムから提出せよ。 提出先のおよび受付期間は、別途アナウンスする。
なお、提出するファイル名は BJG22001_anat1.pdfの様に自分の学籍番号(例ではBJG22001 としている)を入れておくこと。
この指示を守らない場合は、減点対象とする。
回答内容に不備があれば、個別に再提出を求める場合がある。
授業支援システムでは提出物の差替えは想定されていないので、
提出前に自己チェックできるように時間に余裕を持って提出すること。
レポートの内容、提出法等の質問はメールではなく、授業支援システムの
フォーラムに、学籍番号を明記し(氏名は不要)投稿せよ。
個人や友人間で判断した変更は、先に記載した様に、減点対象になる。
友人にヒントなどを教えてもらうことは構わないが、必ず自分で考えた
結果を提出すること。極端に類似の(丸写しの)レポートがあれば、全て0点と
評価するので注意すること。
(last modified at 20th May 2022)