原子力エネルギー工学特論レポート(2)
問題
以下の設問に解答せよ。
-
問題1
現在、工学設計が進められている核融合炉では以下のDT反応を用いる。
D + T --> 4He + n + 17.8 MeV
(a)
元の水素同位体の質量はエネルギー単位で何GeVか?
このうち何%
が核癒合エネルギーとして解放されることになるか?
(b)
トリチウムは放射性同位体で半減期12.32年でベータ崩壊をする。崩壊定数はいくらか?
さらに、地球の大気圏に入射する宇宙線は年間に72 × 1015 Bqの
トリチウムを生成する。地球全体のトリチウムの平衡量は何Bqか?
(c)
核融合実験炉ITERでは、運転寺に4kgのトリチウム燃料が必要と言われている。
これは、原子数ではどれくらいか。また何Bqに相当するか?
-
問題2
ITERのダイバーター板材料として選ばれたタングステンは ヘリウムイオンの照射を受けてファズ(fuzz)と呼ばれる 樹状構造を形成することが見出された。 これは、炉設計の上からは問題であるが、新しい材料を生み出す 可能性が指摘されている。 ファズを生じたタングステンの物理特性と、 それを利用した応用例について要約せよ。
(ヒント) ヘリウムイオン照射を受けたタングステンは 黒く見える。
-
問題3
参考資料2(核融合炉が拓く30 年後の未来社会に向けて)を熟読し、
核融合炉および高温ガス炉や加速器駆動未臨界システムを組み合わせた、
エネルギー戦略について提案せよ。
なお、単に発電に限らずグローバルな輸送に置けるエネルギーについても含めることが
望ましい。
注意
解答は、こちらの用紙を
プリントアウトし、ワープロを使って作成し、3ページのpdfファイルに変換し、
電子メールの添付ファイルとして提出せよ。
提出先のメールアドレスおよび受付期間は、別途アナウンスする。
なお、提出メールの件名は「2200106001月1コマ(レポート2)」添付するファイル名は
2200106001_anet2.pdfの様に自分の学籍番号(例では2200106001
としている)を入れておくこと。この指示を守らない場合は、減点対象とする。
回答内容に不備があれば、個別に再提出を求める場合がある。受付期間内に提出された
メール+添付ファイルの内、最新のものを評価の対象とする。
レポートの内容、提出法等の質問はメールやチャットではなく、授業支援システムの
フォーラムに、学籍番号を明記し(氏名は不要)投稿せよ。
個人や友人間で判断した変更は、先に記載した様に、減点対象になる。
友人にヒントなどを教えてもらうことは構わないが、必ず自分で考えた
結果を提出すること。極端に類似の(丸写しの)レポートがあれば、全て0点と
評価するので注意すること。
(last modified at 29th June 2020)